5項目に分けるとプロンプトが安定する理由

生成AIの画像は、指示文の情報量そのものより、判断に必要な条件がそろっているかで結果が変わります。形容詞を並べても、モデルは「どこに置くか」「どの比率か」「変えてはいけないのはどこか」を推測するしかありません。

条件を推測させると、初回の1枚がイメージから離れます。離れた分を後から修正で埋め戻すと、修正回数と生成回数が増え、無料枠や有料プランのクレジットも早く減ります。最初に5項目を分けて書くと、モデルの推測範囲を狭められ、初回の完成度が上がります。

1. 対象(何を作るか)

被写体を1文で具体化します。「青いボトル」ではなく「自社の青いガラスボトル1本」のように、色、材質、個数まで書きます。ロゴや商品名を出す場合は、名称をそのまま引用符で囲みます。

人物を扱う場合は、性別、年代、髪型、服装、表情のうち、必要な項目だけを絞って書きます。全部を細かく指定するより、案件で外せない要素だけを短く書くほうが、モデルが従いやすくなります。

2. 用途(どこで使うか)

同じ被写体でも、商品ページのメイン画像、SNS投稿、店頭POP、社内資料では、必要な余白や色調が変わります。用途を先に伝えると、モデルが背景の作り込みや文字の配置を用途に合わせて選びやすくなります。

「商品ページのメイン画像」「Instagramのフィード用」「A4資料の表紙」のように、掲載面と紙面サイズが分かる書き方にします。プラットフォーム名まで書くと、比率と情報密度の判断が安定します。

3. 構図と比率

比率は「横長16:9」「正方形1:1」「縦長9:16」のいずれかを明示します。用途と比率が矛盾していると、モデルはどちらかを優先せざるを得ず、結果がぶれます。

構図は「中央に商品を1点」「上部に見出しの余白を残す」「右側3割を空ける」のように、要素の位置と割合で伝えます。「シンプルに」「おしゃれに」といった形容は、人によって解釈が違うため、位置情報に置き換えます。

比率選択の操作方法は、ChatGPTの画像作成画面にある比率メニューでも指定できます。プロンプトと画面設定の両方で比率を指示しておくと、意図しない自動調整を避けられます。

4. 入れる文字

画像内に文字を入れる場合は、文言をそのまま引用符で囲みます。「新発売」「Summer Collection」「税込3,300円」のように、表記と単位まで最終稿の文言で書きます。

入れたい位置と文字数の目安も添えます。「左上に日本語で1行、最大10字」「下部中央に英字で1行、最大20字」のように書くと、フォントサイズと折り返しの判断が安定します。ChatGPT Images 2.0は日本語文字にも対応しますが、公開前の校正は必要です。細かい要件は姉妹記事のChatGPT Images 2.0 日本語の使い方で扱います。

5. 残すもの・避けるもの

商品ページのメイン画像では、ラベルの文字、ロゴの形、商品本体のシルエットを崩されると、公開できません。「商品形状とラベル文字は変更しない」「ロゴは差し替えない」のように、保持条件を先に書きます。

避ける要素も具体的に書きます。「人物は入れない」「文字は英字のみ」「他ブランドのロゴを想起させる要素を入れない」のように、条件を短い文で並べます。「不自然にしない」のような抽象的な禁止は、モデルが判断しにくく、結果に反映されにくくなります。

書き方の例(テンプレと実例)

5項目をつなげると、次のような型になります。

  • 対象:〈被写体を1文〉
  • 用途:〈掲載面と紙面サイズ〉
  • 構図と比率:〈比率と要素の位置〉
  • 入れる文字:〈引用符で文言〉
  • 残すもの・避けるもの:〈保持条件と禁止条件〉

実際の指示に落とすと、次のようになります。

「自社の青いガラスボトルを中央に1本置く。用途は商品ページのメイン画像。横長16:9、背景は淡いグレー、右側3割は説明文用に空ける。左上に日本語で『新発売』を1行、最大4字。商品形状とラベル文字は変更しない。人物は入れない。」

この一段落を、そのまま入力欄へ貼り付けます。長さは200〜300字を目安にします。長くしすぎると、モデルが冒頭の条件を優先し、後半の保持条件を落とす場合があります。

修正は一度に一つずつ頼む

初回で完璧を求めず、修正で仕上げます。ただし、複数の変更を1回で頼むと、意図しない要素まで変わり、どこが原因か分からなくなります。

「背景だけ淡いグレーにする。商品と文字は変更しない」のように、変える点と残す点を1回ごとに分けます。修正のたびに、保持条件をもう一度書きます。モデルは前の指示を必ず覚え続けているとは限らないため、繰り返しになっても保持条件は毎回添えるのが安全です。

範囲を絞りたい場合は、生成画像を開き、画面内の範囲指定機能で修正箇所をなぞってから指示します。OpenAIのHelpでは、指定範囲の外側にも修正が及ぶ場合があると案内されています。修正後は、指定箇所以外に変化がないかを元画像と見比べてから、次の修正へ進みます。

参照画像を使う場合

商品写真、ブランド要素、色見本などをアップロードして参照させると、初回の再現度が上がります。ただし、アップロードした画像のどこを参照するかは、プロンプトで明示します。

「アップロードしたボトル画像のシルエットとラベル配置を参照する。色はアップロードしたカラーチップの3番を採用する」のように、どのファイルのどの要素を使うかを分けて書きます。「アップロード画像を参考にして」だけでは、モデルが色、質感、構図のどれを引き継ぐかを推測するしかありません。

参照画像には、権利の確認が必要です。自社で権利を管理する商品写真やブランド要素は、社内の使用条件に沿って扱います。第三者の作品や人物写真をアップロードして編集する場合は、アップロードと編集に必要な権利や同意を、事前に確認します。この点は姉妹記事のChatGPT Images 2.0 商用利用の考え方で詳しく扱います。

公開前に確認すること

生成後は、画像だけを見て判断しません。プロンプトへ書いた保持条件と、実際の出力を1項目ずつ照らし合わせます。

  • 商品形状、ラベル、ロゴの再現
  • 文字の表記、字数、位置
  • 比率と余白
  • 禁止条件の遵守(人物の有無、他ブランドの想起など)

社外に出す画像は、最終指示、採用した画像、修正履歴を案件フォルダに残します。承認時に「なぜこの1枚に決まったか」を確認できるようにしておくと、差し戻しが減ります。プランごとの生成上限や利用条件は姉妹記事のChatGPT Images 2.0 プランと料金を参照してください。

よくある質問

5項目のうち、省いてよい項目はありますか

用途に応じて短縮できます。ただし、比率と保持条件は毎回書きます。この2つを省くと、修正回数が最も増えます。

プロンプトは日本語と英語のどちらが良いですか

どちらでも指示できます。日本語で運用する場合も、商品名やロゴの英字表記はそのまま引用符で囲みます。日本語入力の詳細は、ChatGPT Images 2.0 日本語の使い方を確認してください。

一度に頼む修正が多いと、なぜ結果が崩れるのですか

複数の変更を同時に反映しようとするため、指定していない領域まで再生成される場合があります。差分を追いにくくなり、どの指示が効いたかを判断できなくなるので、修正は一度に一つずつ頼みます。

プロンプトに含められない条件はありますか

他人や他社のキャラクター、著名人の顔写真、既存作品の複製を意図した指示は、OpenAIの利用ポリシーで制限されています。案件で必要な場合は、権利元との契約と、社内の承認記録を先に整えてから運用します。

生成した画像に、AIが作ったと表示する必要はありますか

公開面や広告の要件により異なります。ChatGPT Images 2.0で書き出した画像には、C2PAに準拠したコンテンツクレデンシャル(来歴情報)が付与されるとOpenAIは案内しています。表示義務や来歴情報の運用については、AI生成物の表示と来歴メタデータで扱っています。

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