AIGC TIMESがCPPとして整理する制度

AIGC TIMESでは、生成AI企業がクリエイター、アーティスト、制作チームなどを選び、一定期間にわたって新機能の試用、作品の紹介、開発への意見共有、共同企画といった関係を築く公式制度を、横断調査のためにCPPと整理しています。

ただし、記事や調査資料で個別の制度を紹介するときは、必ず企業が使う正式名称を併記します。「CPP」という呼び方だけで、制度の内容や参加条件まで共通しているようには書きません。

編集上の対象に含めるかは、次の項目で判断します。

  1. 運営企業の公式サイト、公式ヘルプ、公式発表で制度を確認できる
  2. 対象者と、応募または選出の方法が示されている
  3. 単発の公募で終わらず、参加後も企業との関係が続く
  4. 参加者に提供される内容や、期待される役割を確認できる
  5. 現在の受付状態や、少なくとも制度の存在を確認した日を記録できる

反対に、紹介料を受け取るだけのアフィリエイト、期間限定のコンテスト、有料プランの一般利用者、作品を投稿できるだけのコミュニティは、それだけではCPPに含めません。

各社の正式名称と制度内容は同じではない

「CPPに参加している」という表現だけでは、何に参加しているのかを正確に伝えられません。制度を確認するときは、名称、対象者、参加方法、提供内容、現在の状態を分けて見ます。

確認項目 見る内容
正式名称 企業が公式ページで使っている制度名
対象者 個人、チーム、スタジオ、学生、紹介者など
参加方法 公募、応募後の選考、招待、待機リストなど
提供内容 先行利用、利用枠、交流、公式紹介、報酬など
参加者の役割 試用、意見共有、作品公開、紹介活動など
現在の状態 応募受付中、受付停止、招待のみ、終了など

例えば、Runwayは応募フォームを設け、氏名、SNS、ポートフォリオ、参加理由を受け付けています。一方、Leonardo.Aiは執筆時点で通常の応募を停止し、待機リストを案内しています。制度名が近くても、同じ方法で参加できるわけではありません。

アンバサダー、アフィリエイト、公募との違い

生成AI企業は、クリエイター向けに複数の制度を設けることがあります。名称が似ていても目的が違うため、参加歴は制度ごとに記録します。

制度 主な目的 参加後の関係 確認するときの注意
クリエイティブパートナー/クリエイタープログラム 新機能の試用、作品紹介、意見共有、共同企画 継続する場合がある 正式名称と選考方法、提供内容を確認する
アンバサダー 学校や地域、コミュニティでの紹介や活動 任期や活動条件が設けられる場合がある 対象地域、対象者、活動内容を確認する
アフィリエイト 紹介リンクなどを通じた利用促進 紹介実績に応じた報酬が中心 制作能力や公式制作パートナーの証明にはしない
コンテスト/公募 作品募集、受賞者の選出、発表 原則として企画ごとに完結する 受賞と継続的な提携を混同しない
タレントネットワーク 作品や制作者を掲載し、依頼先を探しやすくする 掲載や紹介を中心とする CPP参加者だけで構成されているとは限らない

Runwayの公式ヘルプでは、Creative Partners ProgramとStudent Ambassador Programを別の制度として掲載しています。また、Runway Talent NetworkにはCPP参加者も含まれると説明されていますが、CPP参加者だけの名簿ではありません。

Magnificの公式ページでも、Creative Partnership Programの特典と、紹介によって報酬を得るAffiliate Programを分けて案内しています。一人の参加者が両方を利用できる場合でも、制度の目的は別です。

公式制度を3社の例で確かめる

Runway:Creative Partners Program

Runwayは、アーティスト、チーム、クリエイターを対象に「Creative Partners Program」を設けています。公式ページでは、Runwayが選んだ参加者に、新しいツールやAIモデルの先行利用、Maxプラン、共同企画の機会、参加者向けイベントを提供すると説明しています。

応募フォームではポートフォリオや参加理由の提出を求めています。特定の活動時間や制作本数を必須にはしていないとも明記されています。したがって、参加者全員が同じ仕事を請け負っている、あるいはRunwayから継続的に発注を受けているとは判断できません。

Leonardo.Ai:Leonardo Creator Program

Leonardo.Aiは「Leonardo Creator Program」を、アーティスト、映像制作者、デザイナーなどによる世界規模のネットワークとして案内しています。公式ページには、無料利用枠、新機能の先行利用、追加トークン、専用Discord、公式チャンネルで作品を紹介する機会などが掲載されています。

執筆時点では通常の応募を停止しており、待機リストへの登録を受け付けています。過去に応募できたからといって、現在も同じ手順で参加できるとは限りません。

Leonardo.Aiは、参加クリエイターの取り組みとして、SXSW Sydney向けに制作したAI映像作品の解説動画を公式ページ内で紹介しています。制度名や特典だけでなく、参加者がどのような制作に取り組んでいるかを確かめる資料になります。

動画:LeonardoAi 公式チャンネルより引用

Magnific:Creative Partnership Program

Magnificは「Creative Partnership Program」の応募ページを公開しています。対象はAIアーティスト、デザイナー、映像制作者、コンテンツ制作者、マーケターなどで、応募内容をMagnific側が確認し、選出された人へ参加方法を案内する仕組みです。

公式ページでは、新機能の先行利用、クレジットと一部の有料機能、開発チームへ意見を伝える窓口、参加者同士のコミュニティを案内しています。参加状態を保つには、制作や意見共有などを通じて活動を続けることが大切だとも説明しています。

この3社だけでも、制度名、受付状態、参加後の関わり方は異なります。比較表を作る場合は、各社の説明を同じ言葉へ置き換えるのではなく、公式名称と確認日を残す必要があります。

ブランド企業が参加歴から確認できること

公式制度への参加歴は、その人や制作チームと生成AI企業の関係を確認する手がかりになります。企業の公式ページに参加者名や作品が掲載されていれば、どの制度で、いつ、どのように紹介されたかを確かめられます。

一方、参加歴だけで次の項目までは判断できません。

  • 自社のブランド基準に沿った制作ができるか
  • 商品やサービスを正確に扱えるか
  • 権利、契約、情報管理の確認手順を持っているか
  • 複数の生成AIサービスを使い分けられるか
  • 制作体制、納期、費用が依頼条件に合うか
  • 公式制度への参加が現在も続いているか

CPPは資格試験ではありません。参加歴を、技術力、権利対応、商用制作の安全性、企業案件への適性を一括して保証する証明にはできません。

制作パートナーを選ぶ前に確認すること

ブランド企業が制作先を探す場合は、制度への参加歴を入口にしつつ、実際の仕事に必要な項目を別に確認します。

まず、参加している制度の正式名称と、企業の公式ページで確認できる範囲を見ます。次に、依頼内容に近い制作実績、担当した工程、使用したサービス、生成後に人が行った修正、権利確認の方法を聞きます。

商品画像を依頼するなら、商品の形や表示内容をどの資料と照合するのか、修正できない場合にどこで止めるのかまで確認します。映像を依頼する場合も、企画、素材作成、編集、音声、最終確認の担当を分けて聞くと、参加歴だけでは見えない制作体制を把握できます。

契約前に検証を行う場合は、成果物だけでなく、使用した素材、利用したサービスとモデル、採用しなかった案、修正内容、最終判断者を記録します。記録項目をそろえ、CPP参加歴の有無とは別に、候補ごとの制作条件を確認します。

制度情報を確かめる6つの手順

CPPやクリエイタープログラムの情報は更新されます。過去の紹介記事だけで現在の状態を判断せず、次の順で確認します。

  1. 公式ページで制度名を確認する
    略称ではなく、企業が現在使っている正式名称を記録します。

  2. 対象者と参加方法を確認する
    個人かチームか、応募か招待か、選考があるかを分けます。

  3. 受付状態を確認する
    応募フォームが表示されても受付中とは限りません。受付停止や待機リストの案内も読みます。

  4. 提供内容と役割を確認する
    先行利用、クレジット、意見共有、公式紹介、報酬を一つにまとめず、公式ページの表現に沿って分けます。

  5. 参加者の公式な掲載先を確認する
    参加者一覧、作品紹介、企業の公式投稿などから、本人の自己申告だけに頼らず確認します。

  6. 確認日とURLを残す
    制度名、条件、受付状態が変わったときに、どの時点の情報を使ったか分かるようにします。

17社のプラットフォーム情報を、企業調査として確認したい場合

CPPの有無だけで生成AIプラットフォームを比較することはできません。運営企業、主な機能、企業向けの提供内容、導入前の確認項目まで調べる場合は、AIGC TIMESの有料調査レポート「生成AIクリエイティブ・プラットフォーム17社調査」でまとめて確認できます。

生成AIクリエイティブ・プラットフォーム17社調査を見る

このレポートは17社すべてが同じCPPを運営しているとする一覧ではありません。各社の企業情報、製品、公式制度、企業利用時の確認点を分けて整理した調査資料です。

よくある質問

CPPは何の略ですか?

この記事でいうCPPは、Creative Partners ProgramやCreative Partnership Programなど、各社で名称の異なるクリエイター向け制度を比較するための編集上の総称です。業界共通の正式な略称ではありません。個別の制度を紹介するときは、企業が使う正式名称を確認してください。

CPPに参加していれば、その企業の公式パートナーですか?

「公式パートナー」が何を意味するかは制度ごとに異なります。公式ページで参加者として掲載されていても、企業を代理して販売や契約を行う権限があるとは限りません。制度名、参加者の役割、確認日を明示する必要があります。

CPPには誰でも応募できますか?

一律ではありません。応募を受け付けて選考する制度、招待を中心とする制度、受付を停止して待機リストだけを案内する制度があります。応募前に公式ページの現在の状態を確認してください。

アフィリエイトもCPPに含まれますか?

紹介報酬を目的とするアフィリエイトだけでは、CPPには含めません。クリエイタープログラムの参加者が別途アフィリエイトを利用できる場合はありますが、二つの制度は分けて記録します。

CPP参加歴があれば、企業案件を安心して依頼できますか?

参加歴だけでは判断できません。依頼内容に近い実績、担当工程、使用素材、権利確認、情報管理、修正方法、契約条件を個別に確認してください。

生成AIのCPPを確認した公式情報


AIGC TIMESとは

AIGC TIMESは、AIクリエイティブ業界の専門メディアです。本メディア運営企業が10都市・20社以上のグローバルブランドへの実装を通じて蓄積したメソッド、独自調査に基づく業界動向、AIツールのアップデート情報を、公式noteと連動して継続的に発信しています。

無料メソッド

AIクリエイティブの社内導入、研修、パートナー選定、ブランドコミュニケーションに関するメソッドを公開しています。

AIGC TIMESのメソッドを見る

お問い合わせ

AIクリエイティブ制作、PoC、社内導入、研修についてのご相談は、公式フォームからお問い合わせください。

企業向けお問い合わせ

公式リンク