OpenArtとは

OpenArtは、画像、動画、音声を生成・編集できるWebサービスです。ブラウザから利用でき、文章で指示するだけでなく、手元の画像や撮影済み動画を読み込んで加工することもできます。

OpenArtでは、複数の会社が提供する画像・動画生成モデルを選べます。同じ指示でも仕上がりや必要なクレジットが変わるため、仕事で使う場合は、選んだモデル名と設定を記録しておくと再検証しやすくなります。

OpenArtでできること

OpenArtの機能は、作るものと作業内容に応じて次の8つに整理できます。

やりたいこと 主な機能 何ができるか
画像を作る Image 文章や手元の画像から新しい画像を生成する
画像を直す Image Edit 不要な物を消す、背景を変える、画像の外側を広げる
動画を作る Video 文章や静止画から短い動画を生成する
会話しながら映像を組む Director 作りたい映像を伝え、場面や流れを修正する
撮影済み動画を加工する OpenArt VFX 背景や画面全体の色を変えるほか、マスクで残す範囲を指定して、その外側を加工する
同じ人物を別の画像でも使う Character 登録した人物を、別の画像や動画でも再現しやすくする
複数画像から専用モデルを作る Model Training 自社で権利を管理する複数の画像から、共通する色使いや描き方を反映した専用モデルを作る
声や音楽を作る Audio ナレーション、効果音、音楽を生成する

最初に試すなら、Imageで数案を作り、採用候補だけをImage Editで直す流れが分かりやすいでしょう。動画や学習機能は、静止画で作りたい内容と確認手順が固まってから使う方が、不要な生成を減らせます。

OpenArt Suiteで画像から動画まで作る

OpenArtは2026年3月17日、画像、動画、人物、音声の機能を一つの画面へまとめた「OpenArt Suite」を発表しました。作成した素材をライブラリへ保存し、画像・動画・音声の各機能へ引き継げます。

たとえば、商品を紹介する短い動画を作る場合は、画像生成で構図を決め、Videoで動きを付け、Audioで音声を用意する流れを同じサービス内で進められます。ただし、商品名、ロゴ、容器の形、画像内の文字が正確に保たれるとは限りません。生成した素材は、元の商品写真や正式データと照合してから使います。

OpenArt公式動画「OpenArt Suite | A New Era of Characters & Worlds」では、画像、動画、人物、音声の各機能を切り替え、作成した素材を別の機能へ引き継ぐ画面を確認できます。

動画:OpenArt 公式チャンネルより引用

画像を作る基本手順

1. 作る画像と、変えてはいけない部分を決める

最初に、どこで使う画像なのかを決めます。広告撮影前の構図案、商品ページの背景、企画書の表紙では、必要な縦横比や確認項目が異なります。

商品写真を使う場合は、背景や余白は変えてよいが、商品の形、色、ラベル、ロゴは変えない、といった基準も先に決めます。基準がないまま生成を重ねると、見栄えだけで採用してしまい、公開前の修正が増えます。

2. Imageでモデルと画像サイズを選ぶ

Imageを開き、作りたい画像に合うモデルを選びます。モデルの数が多くても、最初から全部を試す必要はありません。同じ指示、同じ素材画像、同じ縦横比で二つか三つを比べれば、仕上がりと消費クレジットの違いを確認できます。

モデルを比べるときは、条件を途中で変えないことが大切です。指示文や素材画像まで変えると、モデルの違いなのか、入力の違いなのか分からなくなります。

3. 複数案から採用候補を絞る

最初の生成では完成を狙わず、構図、余白、商品の向きを比べます。候補を一枚か二枚に絞ってから、背景や細部を直します。

採用しない画像まで高解像度で作ったり動画にしたりすると、利用枠を早く消費します。小さな画像で方向性を決め、使う素材だけを仕上げると、実際に必要なクレジットを見積もりやすくなります。

4. 直す箇所を一度に増やさない

Image Editでは、不要な物を消す、背景を変える、画像の外側を広げるといった修正ができます。「背景だけ」「右側の余白だけ」のように、一回の修正で変える場所を絞ると、意図していない変化を見つけやすくなります。

修正後は、指定していない場所も見返します。人物の顔、手、服、商品の輪郭、ラベル、ロゴ、文字は、別の場所を直したときに変わる場合があります。

OpenArt DirectorとOpenArt VFXの違い

Directorは、作りたい映像を文章で伝え、AIとのやり取りを重ねながら新しい映像を組み立てる機能です。台本、場面の順番、登場人物の動きなどを修正しながら仕上げます。

公式ページでは最大5分の動画を案内していますが、そのまま公開できるとは限りません。場面のつながり、人物の顔や服装、商品の形、音声、文字が途中で変わっていないかをカットごとに確認します。

OpenArt VFXは、すでに撮影した動画を加工する機能です。執筆時点ではBeebleの動画変換モデル「SwitchX」を使用し、主に次の3つの加工ができます。

  • 人物や商品を残したまま、背景を別の画像へ置き換える
  • 同じ撮影素材の明るさ、色合い、陰影を変える
  • 画面内で残す範囲をマスクで指定し、その外側を加工する

OpenArt VFXの公式ページ。撮影済み動画の背景変更、明るさや色の変更、マスクで残す範囲を指定して外側を加工する機能を案内している

画像:OpenArt公式サイトの公開画面(引用)

VFXは、一般的な動画編集ソフトの代わりにカットを並べたり字幕を整えたりする機能ではありません。撮影済み素材の背景や画面の一部を生成AIで変える機能として使い、編集、音声、字幕、最終書き出しは別のソフトが必要になる場合があります。

公式ページでは、H.264またはHEVCで圧縮したMP4・MOVを読み込み、720pか1080pで書き出せると案内しています。2Kと4Kは執筆時点では非対応です。被写体がはっきり映り、撮影中の明るさが大きく変わらず、カメラが激しく動かない映像ほど安定しやすいとされています。本番素材へ使う前に、短い区間で仕上がりを確認します。

自社素材を繰り返し使う機能

OpenArtの「Character」は、登録した人物を別の画像や動画でも再現しやすくする機能です。「Model Training」は一人の人物の再現に特化した機能ではなく、複数の登録画像に共通する色使いや描き方を反映した専用モデルを作ります。どちらを使う場合も、登録する画像を学習に使う権利があるか、事前に確認が必要です。

OpenArt Suiteでは、人物、商品、背景、過去に作成した画像をライブラリへ保存し、次の生成で再利用できます。AI Brand Kitでは、ロゴ、色、フォント、ブランドルールを登録できます。

登録した素材が毎回正確に再現されるわけではありません。商品、ロゴ、色、文字は正式データと照合し、人物を使う場合は本人の同意と利用範囲を確認します。第三者の作品や他社広告を、許可なく学習用・参考用素材へ入れないことも前提です。

OpenArtの料金

OpenArtは、画像や動画の生成、学習機能などを使うたびにクレジットを消費します。必要なクレジット数は、選ぶモデル、画像サイズ、動画の長さ、機能によって変わり、実行前の画面に表示されます。

執筆時点で公式料金ページに表示されている主な有料プランは次の通りです。下表は、年払いを選んだ場合に表示された割引後の1席あたり月額換算で、請求は米ドルです。

割引率や表示額はキャンペーンによって変わります。税や月払いの金額とあわせて、契約前に公式料金ページで確認してください。

プラン 月額換算 月間クレジット 公式表示の目安
Starter 13ドル 4,000 最大約4,000画像、約50動画
Plus 27ドル 12,000 最大約12,000画像、約150動画
Pro 44ドル 24,000 最大約24,000画像、約300動画
Wonder 175ドル 106,000 最大約106,000画像、約1,300動画

OpenArtの公式料金ページ。プランごとの月間クレジットと主な機能を確認できる

画像:OpenArt公式料金ページの公開画面(引用)

「最大約4,000画像」などの数は、消費量が小さい生成を基準にした目安です。すべてのモデルが一枚1クレジットで使えるわけではなく、動画、学習、Directorなどは消費量が大きくなります。月間の制作量は、実際に使うモデルと設定で数回試し、一つの案を採用するまでに何回生成したかを含めて計算します。

公式ヘルプでは、毎月付与される基本クレジットは翌月へ繰り越されないと案内されています。必要以上に大きなプランを選ぶより、最初の一か月で画像、動画、修正、学習に使った量を記録してから見直す方が現実的です。

商用利用とデータの扱い

OpenArtの利用規約では、生成物を商用利用できるのはPlus以上とされています。料金ページでも、Plus、Pro、Wonderに「Commercial use rights」が表示されています。一方、公式ヘルプには、商用・非商用を問わず、必要に応じてOpenArt名や元画像の作者名を表示するという説明がありますが、利用規約には同じ条件が一律の義務としては書かれていません。広告や販売物へ使う前に、契約時の利用規約とプラン表示を確認し、元画像や人の作品を使った場合は、その権利者が定める表示条件も別に確認してください。

OpenArtは、AI生成物の所有権や著作権を主張しないと規約に記載しています。ただし、利用者が必ず著作権を取得できることや、第三者の権利を侵害していないことを保証する説明ではありません。入力する商品写真、人物写真、ロゴ、過去広告の権利は利用者が確認し、生成後も既存作品や他社ブランドとの類似がないかを人が確認します。

OpenArtには複数社のモデルが搭載されています。商用利用や入力素材の扱いを確認するときは、OpenArtの利用規約だけで判断せず、利用画面に表示されるモデル名と、そのモデルに個別条件が示されていないかも確認してください。

生成物は初期設定で非公開です。利用規約では、有料利用者の非公開データは削除または契約終了まで、有料プランを契約していない利用者の非公開データは7日間保持すると説明されています。

公式ヘルプは、アップロードした画像や作成した内容をOpenArtのモデル学習に使わないと案内しています。ただし、利用規約では、サービスの運営や改善のため、指示文、参考画像、生成物を提携先のAI事業者(モデル提供会社など)と共有する場合があると定めています。氏名、メールアドレス、認証情報は共有しないとも記載されています。学習への利用と提携先への共有は別の条件です。未発表の商品写真や公開前の人物写真など、社外へ出せないデータは、自社の情報管理ルールに照らして入力可否を決めます。

OpenArtが向いている人

OpenArtは、次のような使い方に向いています。

  • 画像と動画を一つのサービス内で試したい
  • 複数の生成モデルを同じ条件で比べたい
  • 画像を作った後、そのまま部分修正したい
  • 本人の同意を得た人物写真や、自社で権利を管理する商品画像・背景素材を繰り返し使いたい
  • 撮影済み動画の背景や色合いを生成AIで変えたい

一方で、使う画像生成モデルと動画編集ソフトがすでに決まっている場合は、OpenArtを追加で使う利点が小さいこともあります。編集可能なベクターデータ、厳密な文字組み、長い動画のカット編集を主目的にする場合も、専用ソフトとの併用が必要です。

企業で使う前に確認する7項目

  1. OpenArtの機能名と、生成時に選んだモデル名を記録できるか
  2. 商品、人物、ロゴ、過去広告を入力する権利があるか
  3. 商用利用に必要なプランと、選んだモデルの条件を確認したか
  4. 商品の形、色、ラベル、ロゴ、文字を正式データと照合したか
  5. 月間クレジットだけでなく、一つの案を採用するまでの試行回数を測ったか
  6. 非公開設定、保存期間、入力内容や生成物が提携先のAI事業者へ共有される条件を確認したか
  7. 画像、動画、音声の各段階で誰が確認するか決めたか

OpenArtのよくある質問

OpenArtは画像生成モデルですか?

OpenArtは、画像、動画、音声の生成と編集をまとめたWebサービスです。OpenArtの画面では、複数企業が提供する生成モデルも選べます。

OpenArtは無料で使えますか?

アカウント作成後に試用クレジットが表示されます。付与量や期限は変更される可能性があるため、登録後の画面で確認してください。

日本語版はありますか?

OpenArtには日本語版の公式サイトがありますが、ヘルプや一部の詳しい機能ページは英語です。また、公式ヘルプも、生成画像では文字が正確に描かれないことがあると案内しています。商品名や注意書きなど、正確さが必要な文字は生成後にデザインソフトで入れ直してください。

OpenArtで作った画像は商用利用できますか?

利用規約では、生成物の商用利用はPlus以上とされています。入力素材の権利と、生成時に選んだモデルの条件も別に確認します。

OpenArt DirectorとOpenArt VFXは何が違いますか?

Directorは、新しい映像を会話しながら組み立てる機能です。OpenArt VFXは、撮影済み動画の背景や画面全体の色を変えるほか、マスクで残す範囲を指定して、その外側を加工する機能です。

OpenArtは画像生成から動画加工までを一つのサービスで試したい人に向く

OpenArtは、画像や動画を作るだけでなく、画像の部分修正、登録した人物写真や商品画像の再利用、撮影済み動画の加工、音声生成まで扱えるWebサービスです。最初はImageで数案を作り、採用候補だけを直すところから始めると、必要な機能とクレジット量を把握できます。

複数のプラットフォームを比較したい場合は、生成AIクリエイティブ・プラットフォーム17社調査で、各社の運営主体、提供機能、契約前に確認したい項目をまとめています。

OpenArtを確認した公式情報


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