OpenArt VFXとSwitchXの違い

OpenArt VFXは、OpenArtが提供する動画加工機能の名称です。SwitchXは、その3つのモードを動かす動画変換モデルで、Beebleが開発しています。サービス名とモデル名を分けると、公式情報を追いやすくなります。

OpenArtの基幹記事とは役割を分け、ここではSwitchXの操作、出力条件、商用利用に絞って説明します。

3つのモードは、残す範囲が違う

OpenArt VFXには、Replace Background、Relight and Mood、VFXの3モードがあります。

モード名は、OpenArt VFXの機能ページに表示されているものを使います。別の公式ページでは、3番目のモードに「Inpaint」または「Inpainting(Select)」という表記もあります。画面によって名称が異なるため、同じ機能名だと決めつけず、VFXページで確認できる「保持したい範囲をマスクし、その外側を変える」操作を説明します。

OpenArt VFXの3モードで変わる範囲

画像:AIGC TIMES編集部(OpenArt VFXとSwitchXの公式情報をもとに作成)

Replace Backgroundは、主な被写体を残して背景を交換します。背景画像は、用意された候補、自分でアップロードした画像、OpenArtで作った画像から選べます。人物を自動で切り分けるため、このモードでは手作業のマスクは不要です。

Relight and Moodは、元の構図と動きを保ちながら、指定した画像を手本に画面全体の明るさ、影の出方、色合いを変えるモードです。

VFXモードは、最初のフレームで残したい人物や物を囲み、その外側を指示に合わせて変換します。商品や人物を保持し、その周囲を変える操作を想定できますが、具体的な素材で保持できる範囲は生成前後に確認が必要です。

VFXモードでは、最初のフレームで残したい範囲を囲む

操作は、動画をアップロードし、モードを選び、必要な画像や文章を追加して生成する流れです。VFXモードだけは、その途中で最初のフレームにマスクを描きます。

一般的な画像編集では、変更したい場所をマスクする場合があります。OpenArt VFXでは向きが逆です。囲んだ範囲が保持され、その外側が変換されます。

SwitchXは、最初のフレームで指定した範囲を後続のフレームでも追跡します。残したい対象の輪郭からマスクがずれると、商品や人物の一部まで変わる可能性があります。最初のフレームで境界を確認してから生成することが重要です。

公式動画で操作の流れを確認する

OpenArt公式YouTubeは、15分31秒の実演動画で3つのモードを紹介しています。VFXモードでは「マスクしたものを残す」と説明し、人物を囲んだあと、周囲だけを別の場面へ変える工程を見せています。

動画:OpenArt 公式チャンネルより引用

動画では、Replace Backgroundに切り替えると手作業のマスクが不要になることや、Relight and Moodで元の映像を別の明るさや色合いへ調整する流れも確認できます。操作画面を見ながら違いを把握したい場合は、公式ページだけでなく、この実演も合わせて見ると分かりやすいです。

入力形式、出力解像度、処理時間

対応する入力形式はMP4またはMOV、動画圧縮方式はH.264またはHEVCです。SwitchXの公式ページでは、OpenArt上で10fps、最大240フレーム、時間にすると約24秒までと案内されています。

出力は720pまたは1080pです。執筆時点で、2Kと4Kには対応していません。高解像度での納品が必要な案件では、OpenArtから書き出したあとの拡大処理も含めて、事前に検証する必要があります。

処理はブラウザを開いたまま待ち続ける方式ではなく、サーバー側で進みます。公式の目安は3〜7分ですが、これは納期の保証ではありません。動画の長さや利用状況を考え、締め切り直前の処理を避けます。

生成後は4つの画面で確認する

生成後は、Output、Source、Alpha、Compareの4画面を切り替えられます。

OpenArt VFXの生成後に確認する4画面

画像:AIGC TIMES編集部(OpenArt VFXとSwitchXの公式情報をもとに作成)

Outputは加工後、Sourceは元動画です。Alphaでは保持・変換の境界を確認でき、Compareでは元動画と結果を並べて見比べられます。

編集部の検品手順では、人物なら顔、手、髪の輪郭、口の動き、音声とのずれを確認します。商品なら形、ロゴ、文字、パッケージの細部を元動画と見比べます。MP4をダウンロードする前に、残すと決めた範囲が変わっていないかを確認します。

商用利用はPlus以上

OpenArtの利用規約は、生成物を画像、動画、音声などを含む「Output」と定義しています。非商用利用はすべてのプランで認めていますが、執筆時点の規約では商用利用はPlus以上のプランが対象です。

無料プランの出力には、OpenArtの透かしが入る場合があります。規約では、透かしを削除するだけでなく、切り抜く、隠す、別の道具で消す行為も禁止しています。有料プランで透かしが付かない場合か、OpenArtの書面による許可がある場合は別です。

OpenArtは生成物の所有権を主張していません。ただし、独自性、適法性、第三者の権利を侵害しないことは保証していません。商用利用できるプランへ入ることと、個々の生成物をそのまま公開できることは別の判断です。

顧客の動画を入れる前に確認したいこと

OpenArtの規約では、入力した動画や画像に必要な権利を持つ責任は利用者にあります。出演者、商品、ロゴ、音楽を含む動画を加工する場合は、元素材の利用範囲を確認します。

利用者は入力と出力について、OpenArtがサービスを運営し、投稿内容を確認するための利用許諾を与えます。この許諾は世界共通、非独占、無期限、無償で、第三者への再許諾や譲渡が可能とされ、契約終了後も該当条項は有効です。

外部のモデル提供会社へ入力と出力が共有される場合もあります。規約上、氏名、メールアドレス、ログイン情報は共有しないとされていますが、未公開映像を扱う前に、社内の機密情報の基準と照らし合わせる必要があります。

OpenArtでは作品が初期設定で非公開になります。有料会員の非公開作品は、削除または契約終了まで保存され、非会員の非公開作品は、公開しなければ7日後に削除されると規約にあります。

ただし、作品データが削除される時期と、OpenArtへ与えた利用許諾が続く期間は別です。案件で使う場合は、プラン、保存期間、外部モデルへの共有、利用許諾、入力権利、出力検品を一つずつ確認してからアップロードします。

OpenArt VFXの公式情報、ここにまとめました


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