100人規模の会員へ写真と同意書を依頼
Chimeは、実際の会員が体験を語る広告を以前から制作してきました。今回のCMでは、画面を格子状に分けて多数の会員を同時に見せる構想が生まれ、100人を超える会員へ連絡。1人につき3枚の写真を提出してもらい、謝礼を支払って使用許諾を取得しました。
届いた写真は背景、構図、画質がそろっていませんでした。ChimeはRunwayの担当チームと画像処理の手順を作り、プロンプトを調整しながら85人超の写真を動きのある映像素材へ変換しています。
実在会員を生成したのではなく許諾写真を加工
広告に登場する人物は、架空のAI人物ではありません。本人から提供された写真をもとに、テレビ放送へ使えるよう見た目と動きを整えたものです。Chimeは写真の提供、広告への出演、利用に対する許諾を得たと説明しています。
人物写真を生成AIで加工する場合、広告出演への同意だけでなく、どのような変形や動きを加えるか、利用媒体、掲載期間、撤回方法まで確認する必要があります。本事例の契約書や許諾期間は公表されていません。
従来撮影なら約5倍とChimeが説明
Chime側は、80人以上を従来の方法で撮影すると、移動、スタジオ、スタッフ、衣装などを含めて約5倍の費用がかかると説明しました。全米から同じ日に参加者を集めることも現実的ではなく、従来方法ならこの場面自体を企画しなかったとしています。公式ページでは「約5倍」と「85%削減」を別々の比較として示しています。
今回も元写真の回収、許諾、人物ごとの生成、品質確認、CM全体の編集は必要でした。撮影を省く一方で、提供写真を一人ずつ処理する工程が加わっています。
ストーリーボードにもRunwayを利用
ChimeはCM制作のほか、別の広告企画でRunwayを絵コンテ作成に使い、経営陣へ場面ごとの完成像を見せています。今後はブランドガイドに沿った写真生成、広告サイズ別の展開なども検討しています。
これらは今後の利用案を含み、すべてが本番運用済みとは限りません。今回の完成事例として確認できるのは、実在会員の許諾写真をテレビCMのエンドカードへ使った案件です。
Chimeの制作工程と費用比較
- RunwayによるChime事例:会員数、制作工程、許諾取得、費用削減の試算が掲載されています。
- Chime公式サイト:広告主となった企業のサイトです。
- Runway Workflows:利用できる機能の案内です。
費用削減の数字だけでなく、100人規模から許諾を集め、85人超の素材を個別に確認した工程まで含めて評価すべき事例です。