Runway AI Festival 2026とは

AI Festivalは、Runwayが主催するAIクリエイティブの公募・上映イベントです。公式ページは2026年を第4回と案内しています。

対象はFilm、Design、New Media、Fashion、Advertising、Gamingの6部門です。公式ページでは、各部門の最終候補作をオンラインとニューヨーク、ロサンゼルスのガラ上映で紹介すると案内しています。東京については、会場をTOKYO NODE HALL、開催日を2026年7月30日と案内しています。

映画部門の作品条件は、3分以上15分以下であること、生成AIで作った映像を含むこと、作品内で完結し、時系列に沿って進む物語であることの3点です。全編を生成AIだけで作ることは条件に書かれていません。

これはRunwayの動画生成モデルだけを比べるコンテストではありません。審査対象は、生成AIで作った映像を含む完成作品です。

映画部門の受賞10作品

映画部門ではGrand Prix 1作品、Gold 1作品、Silver 1作品、Honoree 2作品、Merit 5作品の計10作品が選ばれました。

受賞区分 作品 制作者
Grand Prix A Face Only A Mother Could Love Robert Gaudette
Gold THE WELL Dorian & Daniel
Silver Where Knights Fall Mathery
Honoree Costa Verde Léo Cannone & New Forest Film
Honoree TAIRELL ISN'T REAL Dave Clark
Merit Little Mes Lucas Levitan & Fabián Jiménez
Merit Between Before and After Sifang Chen & Yang Wang
Merit POSTMAN YUUUKI
Merit 살(煞) - Divine Retribution Minju Choi
Merit Simiyu, Lies and Happiness John Kirk Kelly

Runway AI Festival 2026公式サイトの受賞区分と賞金

映画部門ではGrand Prix、Gold、Silver、Honoree、Meritの受賞区分と賞金が案内されています。画像:Runway AI Festival 2026公式サイトの公開画面をAIGC TIMES編集部が取得(2026年8月5日、ログインなし)。出典:Runway AI Festival 2026

映画部門の賞金は、Grand Prixが5万米ドル、Goldが1万5,000米ドル、Silverが1万米ドルです。Honoreeは各1,000米ドル、Meritは各500米ドルで、それぞれRunwayクレジットも付与されます。

最高賞は『A Face Only A Mother Could Love』

Grand Prixに選ばれた『A Face Only A Mother Could Love』は、7分50秒の短編です。主人公のMarcel Dupontは、自信に満ちた様子でパリを歩きます。周囲が距離を取っても本人は気づきません。公式ページでは、孤独を抱えた二人と、一つの勇気ある行動を描く作品として紹介されています。

公式ページに掲載されているのは、作品名、制作者、上映時間、あらすじ、受賞区分です。使用モデル、生成回数、実写の有無、編集ソフト、制作期間は明らかにされていません。

そのため、完成映像だけを見て「このモデルなら同じ表現が作れる」と判断することはできません。制作会社や制作者を選ぶ際の参考にするなら、本人が公開した制作記録やクレジットまで確認する必要があります。

広告・デザインなど5部門の受賞作

映画以外の5部門では、それぞれ1作品がBest Ofに選ばれています。

部門 作品 制作者
Advertising Shaping New Futures — A Global Salomon Campaign UNVEIL
Design NESSUNO Ricardo Villavicencio
Fashion Puma: Memory Trace Dmytro Horeniuk
New Media SYNAPTICON Albert Barqué-Duran
Gaming Pluck 'Em Adam Prusinowski

5作品は、形式も目的も異なります。広告部門は実在するブランドのキャンペーン、デザイン部門は香水ブランドのビジュアル展開、ファッション部門はPUMA Mostroを題材にした作品です。ニューメディア部門では脳の信号を映像と音へ変換するライブ作品、ゲーム部門では12時間で作られたゲームが選ばれました。

作品の目的が異なるため、画質や生成速度だけで優劣を決めることはできません。AIをどこに使い、企画を最終的な表現へどう結びつけたかを見る必要があります。

Salomonの『Shaping New Futures』を公式動画で見る

広告部門の受賞作『Shaping New Futures』は、制作チームUNVEILが手がけたSalomonのグローバルキャンペーンです。

白い空間を進む人物の周囲に、自然物や構造物が次々と現れます。Salomonはこの映像を公式YouTubeで公開しています。AIF公式ページでは、AIを補助的に使ったのではなく、この映像表現を実現するために欠かせない制作手段として紹介しています。

動画:Salomon TV 公式チャンネルより引用

公式動画から確認できるのは完成した45秒の映像です。どのカットを実写で撮り、どこへ生成AIを使い、何人が制作に参加したかは、動画だけでは判断できません。受賞を「全編AI生成」と言い換えないことが重要です。

ブランド企業が参考にしたいのは、AIを使った事実だけでなく、広告としての企画と完成度も審査されている点です。AIを作品へどう組み込んだかも、同じ審査項目に入っています。

審査では何を見ているのか

映画以外の5部門について、公式規約は審査項目を4つ示しています。

  1. 作品全体の完成度
  2. 企画と表現したい内容に一貫性があるか
  3. 独自性があるか
  4. AI技術をどう取り入れたか

各項目を審査員が10点満点で採点し、平均点が最も高い作品を選ぶ仕組みです。AIを使った量だけで決まるのではなく、作品としての完成度、企画とのつながり、独自性も同じ審査項目に入っています。

一方、作品ごとの採点結果は公開されません。公式ページにある短い紹介文から、どの項目が決め手になったのかを編集部が補うことはできません。

生成AIを使えば応募できるわけではない

Runway AI Festival 2026公式規約の公開ページ

広告、デザイン、ファッション、ニューメディア、ゲーム部門の応募条件は、Runwayが公開する公式規約で確認できます。画像:Runway AI Festival 2026公式サイトの公開画面をAIGC TIMES編集部が取得(2026年8月5日、ログインなし)。出典:Runway AI Festival 2026 Official Rules

公式規約は、応募者が提出物に必要な権利を持ち、作品に含まれる商標、画像、文章、音楽などについて必要な許諾を得ていることを求めています。作品が応募者のオリジナルであることも条件です。

生成AIで作った映像を含めることと、他者の作品やブランド要素を自由に使えることは別の話です。AIで作った部分があっても、作品に使った画像や音楽、出演者、ロゴ、既存作品などに第三者の権利が含まれる場合は、応募者が使用条件を確認しなければなりません。

また、応募者はRunwayに対し、提出作品を上映、配信、宣伝などに使う権利を認めます。応募者自身の権利は保持されますが、主催者に与える利用許諾は広いため、次回以降に応募する場合は最新版の規約を読んでから提出する必要があります。

受賞結果から分かること、分からないこと

AIF 2026の結果から確認できるのは、映画だけでなく、広告、デザイン、ファッション、ライブ表現、ゲームまで審査対象が広がったことです。Salomonのキャンペーンと、PUMA Mostroを題材にした作品も受賞しています。

一方、この結果はRunwayのモデル性能ランキングではありません。受賞作がすべてRunwayだけで作られたという説明もなく、作品ごとの詳しい制作工程は同じ形式で公開されていません。

受賞作を調査するときは、次の順番で確認すると混同を避けられます。

  1. AIF公式ページで作品名、制作者、受賞区分を確認する
  2. ブランドや制作者の公式動画で完成物を見る
  3. 制作工程は、本人または制作会社が公開した情報だけを使う
  4. 使用モデルと担当範囲が不明なら推測しない
  5. 自社で再現できるかは、受賞歴ではなく同じ条件の試作で確かめる

AIクリエイティブの受賞作は、技術の見本であると同時に、企画、演出、編集を含む完成作品です。モデル名だけを拾うより、誰がどの役割を担い、何を完成させたかまで追う方が、次の企画に使える情報になります。

公式動画と公式情報

Runwayが公開したAIF 2026の公式映像です。映画、デザイン、ニューメディア、ファッション、広告、ゲームの6部門を持つイベントであることを確認できます。

動画:Runway 公式チャンネルより引用


AIGC TIMESとは

AIGC TIMESは、AIクリエイティブ業界の専門メディアです。本メディア運営企業が10都市・20社以上のグローバルブランドへの実装を通じて蓄積したメソッド、独自調査に基づく業界動向、AIツールのアップデート情報を、公式noteと連動して継続的に発信しています。

無料メソッド

AIクリエイティブの社内導入、研修、パートナー選定、ブランドコミュニケーションに関するメソッドを公開しています。

AIGC TIMESのメソッドを見る

お問い合わせ

AIクリエイティブ制作、PoC、社内導入、研修についてのご相談は、公式フォームからお問い合わせください。

企業向けお問い合わせ

公式リンク