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AIクリエイティブ入門

第1のクリエイティブ転換期で勝利したApple—Webの時代に何が起きたのか

ブランド企業は、

これまでに何度か大きなクリエイティブの転換期を経験してきました。

新しい技術やメディアが登場するたびに、クリエイティブの作り方や届け方が根本から変わ

り、その変化にいち早く対応した企業がブランドの成長を加速させてきた歴史があります。

その第1のクリエイティブ転換期が、1990年代後半のWebの時代です。

そしてこの転換期で最も象徴的な成功を収めたのが、Apple(アップル)でした。


追い込まれていたApple

1997年、Appleは追い込まれていました。

市場ではWindows勢に圧倒され、ブランドとしての存在感は

ほとんど失われていた時期です。


Steve Jobs氏の帰還と「Think Different」

この状況を大きく変えたのが、

Appleに戻ってきたSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏でした。

Jobs氏はまず、十数種類あった製品をわずか4つに絞りました。

そして打ち出したのが「Think Different」というキャンペーンです。

このキャンペーンは、商品の機能や性能を説明するための広告ではありませんでした。

広告に登場したのは、

アインシュタインやボブ・ディランといった「世界を変えた人たち」の白黒の写真です。

そこにAppleの象徴的なロゴと「Think Different」の一言を添えただけです。

Appleは自分の頭で考え、自分のやり方で何かを変えようとする人のためのブランドだ——

ブランドが伝えたいメッセージを、直感的に伝えるウェブ広告でした。

商品の説明ではなく、ブランドの世界観をクリエイティブで伝える。

これは当時の業界では誰もやっていなかったことです。


第1のクリエイティブ転換期でAppleが急成長した理由

Appleがこの転換期で急成長した理由は、良い商品を作ったからだけではありません。

Webという新しいクリエイティブの表現手段が生まれた時に、

その可能性にいち早く本気で取り組んだこと。

そして、ブランドの世界観を「クリエイティブで伝える」という、

それまでの業界にはなかった発想を実行に移したこと。

ここから見えるのは、クリエイティブの転換期において、新しい手段にいち早く適応した

企業がブランドの成長を手にするということです。

反対に言えば、変化を見送った企業は、後から追いつくのが非常に難しくなる。

この構図は、今まさにブランド企業が直面している状況と重なります。


<第2のクリエイティブ転換期についての記事>

『第2のクリエイティブ転換期で勝利した企業、Burberry-デジタル時代に何が起きたのか』


いま第3のクリエイティブ大転換期を迎えている

そして今、ブランド企業は第1・第2の転換期を超える、

第3のクリエイティブ大転換期を迎えています。

AI技術の誕生によって、どのブランド企業でもAIツールのみで

クリエイティブ制作を行えるようになりました。

従来、ブランドの世界観を表現するクリエイティブを作るには、

専門のチームを組み、大きな予算をかけ、何ヶ月もの時間が必要でした。

それが今、アイデアとテキスト入力のみで、数日で制作できる環境が生まれています。

今回の転換期で多くのブランド企業が注目しているのは、

デザインの経験がない社内の人材でも、AI技術を使ってクリエイティブを生み出せるように

なったという点です。

ブランドをよく知る社内の人材が、制作者・編集者になれる。

AI制作スキルを社内人材が身につけることで社内へ

AI技術中心の制作・編集体制を構築することが可能になりました。

すでに多くのブランド企業が、

AIクリエイティブをブランド運営にどう導入するかを積極的に模索し、動き出しています。

グローバルブランドのAI活用事例はこちら

引用の記事から見受けられる通り多くの企業が今、

AIクリエイティブの導入を優先的に進めている状況です。

AI制作を取り入れ始めたブランドは、AI技術でしか制作できない

アイデア性のあるクリエイティブ施策が評価されています。


このチャンスは、すべてのブランドにある

Appleが第1のクリエイティブ転換期で成長したように、

第3のクリエイティブ大転換期にいち早く動いたブランドが、これから迎える

クリエイティブ競争時代に成長していく。

制作構造が変わるこのチャンスは、規模を問わず、すべてのブランドに開かれています。