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AIクリエイティブ入門

第2のクリエイティブ転換期で勝利したBurberry—デジタルの時代に何が起きたのか

第1のクリエイティブ転換期は、Web(ウェブ)の時代でした。

Appleが、Webという新しい場所でブランドの世界観を表現し、急成長を遂げた時代です。

<第1のクリエイティブ転換期についての記事>

『第1のクリエイティブ転換期で勝利したApple——Webの時代に何が起きたのか』

そして第2のクリエイティブ転換期は、デジタルの時代です。

ソーシャルメディアが誕生し、消費者との接点がWebサイトだけではなくなった時代に

ブランドが消費者と関わる場所が、一気に広がりました。

そしてこの第2の転換期で、

最も象徴的な成功を収めたのがBurberry(バーバリー)でした。


2006年のBurberry

2006年、Burberryは大きな岐路に立っていました。

1856年の創業から150年続いた伝統あるブランドでしたが、グローバル展開が進む中で各国

でのブランドの見せ方に統一感が薄れ、ブランドユーザーから見たときに「Burberryとはど

ういうブランドなのか」がユーザーへ届きにくくなっていた時期です。


新CEO Angela Ahrendts氏が変えたこと

この状況を変えたのが、

新CEOに就任したAngela Ahrendts(アンジェラ・アーレンツ)氏でした。

Ahrendts(アーレンツ)氏は、デジタル時代に誕生したソーシャルメディアという新しい媒

体に、人々がすでに多くの時間を費やし始めていることを察知していました。

ブランドの世界観を届ける場所は、もはや雑誌や店頭だけではない。

ブランドユーザーが日常的に時間を過ごしている場所にこそ、

クリエイティブを届ける必要がある。

2006年、iPhoneもInstagramもまだ存在していない時代に、

Ahrendts氏はBurberryをデジタル時代初期における

完全なデジタルラグジュアリーブランドへ再構築する決断をしています。

今でこそ当たり前になっていることがあります。

・ブランドがファッションショーを世界中へライブ配信で届けること

・ユーザーが商品を着用した写真を投稿し、ブランドのクリエイティブ施策に参加できる

仕組みがあること

・新しいSNSの機能が登場するたびに、ブランドがいち早く活用すること

今やブランドの常識となっているこれらの取り組みを、

業界に先駆けて実現してきたのがBurberryです。ソーシャルメディアを中心とした

デジタル時代において、Burberryは常に最前線にいました。


第2のクリエイティブ転換期から見えること

Burberryがこの転換期で急成長を遂げた理由は、

ブランドの世界観を、ユーザーが実際にいる場所、時代に合わせて届け直したことです。

ここから見えるのは、第1のクリエイティブ転換期——Webの時代と同じ構図です。

クリエイティブの転換期において、新しい手段にいち早く適応した企業がブランドの成長を

手にする。反対に言えば、変化を見送った企業は、後から追いつくのが非常に難しくなる。

第1のクリエイティブ転換期同様、

この構図は今まさにブランド企業が直面している状況と重なります。


いま第3のクリエイティブ大転換期を迎えている

そして今、ブランド企業は第1・第2の転換期を超える、

第3のクリエイティブ大転換期を迎えています。

AI技術の誕生によって、どのブランド企業でもAIツールのみで

クリエイティブ制作を行えるようになりました。

従来、ブランドの世界観を表現するクリエイティブを作るには、

専門のチームを組み、大きな予算をかけ、何ヶ月もの時間が必要でした。それが今、

アイデアとテキスト入力のみで、数日で制作できる環境が生まれています。

今回の転換期で多くのブランド企業が注目しているのは、デザインの経験がない社内の人材

がAI技術を使ってブランドが必要な画像や動画を制作できるようになったという点です。

ブランドをよく知る社内の人材が、制作者・編集者になれる。

AIスキルを身につけることで実現でき、社内へAI技術中心の制作・編集体制を構築することが可能

になりました。

すでに多くのブランド企業が、AIクリエイティブをブランド運営にどう導入するかを積極的

に模索し、動き出しています。

グローバルブランドのAI活用事例はこちら

引用の記事から見受けられる通り、特にソーシャルメディアでのクリエイティブ制作に対す

るAI活用が多く散見されており、グローバルブランドを皮切りに各業界ごとAIクリエイティ

ブの導入を優先的に進めている状況にあります。

すでにAI制作を取り入れ始めたブランドでは、

AI技術でしか制作できないアイデア性のあるクリエイティブ施策が評価されています。


このチャンスは、すべてのブランドにある

Burberryが第2のクリエイティブ転換期で成長したように、第3のクリエイティブ大転換期

にいち早く動いたブランドが、これからのクリエイティブ競争時代に成長していく。

クリエイティブ制作の構造ごと変わる転換期である

このチャンスは、規模を問わず、すべてのブランドに開かれています。